はじめて飼育水槽を検討される方が迷いやすい、水槽の選び方のお悩みにお答えいたします。
水槽のサイズや水槽素材をはじめ温度管理や濾過方式を解説します。
まずは水槽の横幅サイズ
一般的に海水魚飼育用に販売されている水槽は300~1200mmほどです。大きければ大きいほど水量があるため水質が安定しますのでよいのですが、水槽立ち上げ時の1か月ほどは、思わぬ病気の発生とか、様々なトラブルに対処する必要があります。そのため初心者の方には水替えなどの簡単な450~600水槽がおすすめです。
特に600サイズの水槽用周辺機材は安価で種類も豊富です。上部濾過装置、LEDのライト、昔ながらの蛍光灯など、選ぶのも楽しいものです。そこで、ここからは600サイズに限定して説明いたします。
次は水槽の素材
アクリル水槽にするか、ガラス水槽にするか?
アクリル水槽の魅力は軽さと透明度の高さです。ただし、材質が柔らかいので傷は付きやすいです。ガラス水槽は、傷には非常に強いです。硬い苔の付着が多い海水の水槽にはこちらがお勧めです。ということで、ガラスの600サイズ水槽が一押しです。
濾過方式の選択
濾過能力は、海水魚飼育において最重要項目です。あの広大な海から、非常に小さな水槽に移された魚さんのことを考慮して最適なものを選んでくださいね。
上部濾過式
水槽に乗せて使う濾過槽です。濾材スペースが非常に狭いですので、海水魚水槽には向いていません。
底面濾過式
こちらは濾材スペースが水槽の底全面になりますので非常に魅力的です。ただ、市販の薄いものでは役不足ですので、特注で作ることをお勧めします。
外部式パワーフィルター
エーハイムなどのパワーフィルターは、外部式ですので水槽内は広く使えます。濾材スペースは狭いのですが、飼育水が効率よく流れますので、かなり優秀なものです。海水魚用としても十分使えます。
オーバーフロー式
水槽の下のスペースに大型の濾過槽が設置できますので理想的なタイプです。最初からしっかりした設備で飼育を始めたい方にはぜひお薦めします。初期投資はどうしてもかかってしまうのですが、濾過能力は別次元のものです。
水温調整
クマノミなどの熱帯魚は、やはり沖縄の海と同じぐらいの水温を維持することが必要です。夏場は25℃、冬場は20℃ほどです。すこし高額になりますが、水槽専用のクーラーとヒーターを追加してください。
酸素補給
外部式パワーフィルターの場合は、酸素補給が必要です。エアーレーションセットを追加してください。他の濾過方式の場合は、シャワーパイプなどを工夫して酸素補給できるようにすれば、エアーレーションは無くても大丈夫です。
水槽台
オーバーフロー式以外は、重量に耐えられる台でしたら、どれでもOKです。オーバーフロー式だけは専用のキャビネットまたはラックが必要です。
設置場所
直射日光の当たる場所などはダメですが、電源が確保できる場所でしたらどこでもOKです。ただし海水ですので水撥ねによる漏電などは十分注意が必要です。